
同じ商品の説明なのに、ページごとに名前が違う。「買い切り」がある箇所では「永久無料」になり、別の箇所では説明から消えている。AI翻訳では、文章が自然に読めても、意味や表記がそろっていない場合があります。
翻訳を一文ずつ直す前に、変えてはいけない名前と、統一したい用語を整理しましょう。長い指示を書くより、小さな用語表を渡すほうが確認しやすくなります。
用語表は、繰り返し使う語から始める
最初から辞書を作る必要はありません。商品名、機能名、購入条件など、今回の文章に登場する語だけを集めます。
日中翻訳なら、たとえば次のように整理します。
| 原文 | 指定する日本語 | 注意点 |
|---|---|---|
| Fit2AI | Fit2AI | 大文字・小文字を変えない |
| 买断许可证 | 買い切りライセンス | 無料や永久サポートを意味しない |
| 导出 | 書き出し | 今回の操作説明ではこの表記に統一 |
| 支持两台电脑 | 2台のコンピューターで利用可能 | 2人用や同時利用可能とは言い換えない |
訳語だけでなく、意味を広げてはいけない点も書くのがポイントです。ライセンス条件などは、正式な製品仕様と照合します。
翻訳と文章の改善を分ける
「自然な日本語にして」とだけ頼むと、短い補足が追加されたり、強い宣伝文句へ変わったりすることがあります。
まず意味を保った翻訳を作り、そのあと読みやすさを調整します。
次の中国語を日本語に翻訳してください。用語表を優先し、商品名、数値、単位、利用条件を保持してください。原文にない性能、保証、対応範囲は追加しないでください。意味が複数考えられる箇所は、翻訳文とは別に確認事項として示してください。
初稿を確認したあとで、「意味と条件を変えずに、商品ページ向けの簡潔な文章にしてください」と依頼します。工程を分けると、どの段階で意味が変わったのか追いやすくなります。
自然さより先に、条件を照合する
次の中国語を例にします。
买断许可证,可在两台电脑上使用,不包含云端存储。
訳文の一例は次のとおりです。
買い切りライセンスです。2台のコンピューターで利用できます。クラウドストレージは含まれません。
ここで「すべての機能を永久に無料で利用できます」と書き換えると、原文にない条件が加わります。「2台」を「2ユーザー」とするのも同じ意味ではありません。
文章として滑らかかどうかを見る前に、数値、否定、対象範囲を一つずつ確認します。
語尾と用語は、別々に統一する
「書き出す」「エクスポートする」の揺れは用語の問題です。「できます」「可能です」「対応しています」の混在は、文体の問題です。
二つを同時に直すと、機能の説明まで変えてしまうことがあります。最初に用語を検索してそろえ、そのあと文体を整えましょう。
一括置換を使う場合は、見出し、ボタン名、引用された原文まで変えてよいか確認します。実際の画面に表示される名称は、そのまま残したほうが操作しやすい場合があります。
公開前は、原文と並べて読む
最終確認では、次の項目を照合します。
- 商品名と機能名の表記
- 数値、単位、通貨
- 「含む・含まない」「できる・できない」
- 利用台数、対象環境、購入条件
- 原文にない説明の追加
逆翻訳は違和感を探す補助にはなりますが、原文との照合の代わりにはなりません。同じ誤解が往復で維持される場合もあるためです。
修正した用語は表に戻しておきます。次のページでも同じ基準を使えるようになれば、翻訳のたびに同じ箇所を直す手間が減ります。
オリジナル記事、著者:AIの番人,転載の際には、出典を明記してください:https://nipponai.jp/article/ai%e7%bf%bb%e8%a8%b3%e3%81%a7%e5%95%86%e5%93%81%e5%90%8d%e3%82%84%e5%b0%82%e9%96%80%e7%94%a8%e8%aa%9e%e3%81%8c%e3%81%b6%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%81%a8%e3%81%8d%e3%81%ae%e7%9b%b4%e3%81%97%e6%96%b9/