Figmaの大規模リニューアルとAIツールの導入：デザインの未来を再定義

今日開催されたConfigカンファレンスで、Figmaは一連のエキサイティングな新機能を発表しました。この更新には、全面的なユーザーインターフェースのリニューアル、強力な生成AIツールの導入、および内蔵のスライド機能が含まれています。これらの改善と革新は、デザイナーの作業効率を高め、新しいユーザーにとっても使いやすい体験を提供することを目的としています。

 

未来を見据えたインターフェースのリニューアル

Figmaの今回の大規模なインターフェースリニューアルは、「次の10年の基盤を築く」ことを目的としています。更新されたインターフェースには、新しいツールバー、角の丸いデザイン、そして200個の新しいアイコンが含まれています。Figmaは、このリニューアルを通じて、キャンバスがユーザーインターフェースではなくユーザーの作品にもっと集中できるようにしたいと考えています。新しいユーザーもFigmaのエキスパートも、この更新によってより良い体験ができるでしょう。新しいインターフェースは現在、限定ベータ版で提供されており、ユーザーは試してみたい場合、ウェイティングリストに参加できます。

 

革命的な生成AIツール

インターフェースのリニューアルに加えて、Figmaは新しい生成AIツールを導入しました。これらのツールはユーザーがデザイン作業を迅速に開始するのに役立ちます。最高製品責任者の山下勇気（Yuhki Yamashita）は、入力されたプロンプトに基づいて、新しいレストランアプリのデザインが数秒で生成される様子を示しました。生成されたモデルは、すぐに調整を開始できる汎用的なモバイルアプリのモックアップでした。

別の例では、AIにチョコレートチップクッキーのレシピページをデザインさせ、AI生成のクッキー画像を含むページが生成されました。これらのAIツールは、新しいユーザーがアイデアをテストしやすくし、熟練したユーザーがデザインを迅速に繰り返すことができるようにします。山下氏は、「AIを使って敷居を下げ、天井を上げる」と述べています。

これらのAIツールは水曜日から限定ベータ版で提供され、興味のあるユーザーはウェイティングリストに参加できます。ベータ期間は年末まで続き、この間、AIツールは無料で使用できますが、Figmaは使用制限を導入する可能性があるとしています。正式リリース時には明確な料金ガイドラインを提供する予定です。

 

Figma Slides：プレゼンテーションの作成と共有の新しい方法

Figmaはまた、新しいツール「Figma Slides」を導入しました。これはGoogle Slidesに似た機能で、Figmaに直接組み込まれています。山下氏は、ユーザーがすでにFigmaを使用してスライドを作成しようとしているため、公式にプレゼンテーションを構築して共有する方法が提供されました。デザイナーは、スライド内のデザインをリアルタイムで調整でき、これらの変更は現在のところ、プレゼンテーション内にのみ反映されます。

ユーザーはまた、スライドから直接アプリのプロトタイプをプレゼンテーションすることができ、複雑な画面録画を作成する手間を省くことができます。さらに、投票やアラインメントスケールなど、観客のインタラクティブ機能を追加することもできます。Figma Slidesは水曜日からオープンベータ版で提供され、ベータ期間中は無料ですが、正式リリース時には有料機能となります。

 

データの安全性と透明性を確保するAIトレーニング方法

Figmaはブログ投稿で、そのAIモデルのトレーニング方法を詳細に説明しました。発表されたすべての生成機能は、サードパーティの既製AIモデルによって提供され、Figmaのプライベートファイルや顧客データでトレーニングされていないと述べています。Figmaは、管理者が「顧客コンテンツ」を使用してトレーニングするかどうかを制御できるようにします。Figmaは8月15日までこれらのコンテンツでトレーニングを開始しないとしています。

 

エピローグ

今年のConfigカンファレンスは、AdobeがFigmaの200億ドルの買収計画を放棄して以来初めての会議です。合併の解消により、AdobeはFigmaに10億ドルの違約金を支払うことになりました。この更新は、インターフェースのリニューアル、AIツール、新しいスライド機能のいずれもが、ユーザーにより効率的で親しみやすいデザイン体験を提供するためのFigmaの約束です。これらの新機能が正式にリリースされるのを楽しみにしています。それがもたらす驚きと便利さを期待しています。